【石綿調査報告義務化】工事発注時に気を付けることは?
こんにちは!
【石綿】
何と読むかご存じですか??
せきめん
いしわた
どちらも正解です!
では、石綿とは何のことかご存じでしょうか??
『石綿』とは何か??
石綿とは『アスベスト』のことです。
アスベストと聞くと、聞き覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
少し前に、ニュースなどでだいぶ話題になりましたね。
アスベストは、天然の繊維状鉱物で、肺線維症(じん肺)、中皮腫の原因になるといわれ、
肺がんを起こす可能性があるなど、重大な健康被害を及ぼすことで知られています。
アスベストは、少し前までは、『奇跡の鉱物』と呼ばれ、
不燃・耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、耐腐食性、絶縁性、経済性等
様々な優れた性質を持つため、多くの建材に使用されてきましたが
現在では、アスベストを含む製品の輸入・製造・使用等は禁止されています。
石綿調査報告義務化とは
労働者が石綿を吸い込み、ばく露してしまうことを防止するという観点から
労働安全衛生法・石綿障害予防規則が適用され
大気中に石綿が飛散するなど、周辺環境へのアスベスト粉じん飛散防止の観点から
大気汚染防止法が適用され
これらの法令により、住宅を含む、建築物の解体・改修・リフォームなどの工事の際に
アスベストの使用の有無の事前調査、作業の届出等が義務づけられました。
施工業者は、一定規模以上の工事の事前調査の結果を労働基準監督署に報告を行う義務があり
さらに、大気汚染防止法に基づき、地方公共団体にも報告を行う必要があります。
調査は誰でも出来るわけではない!
2023年10月以降は、建築物石綿含有建材調査者の調査が義務化されます。
つまり、建築物の事前調査は誰でも出来るわけではなく、
厚生労働大臣が定める有資格者が行わなければなりません。
『義務化』ですので、事前調査結果を報告しなかった場合や、虚偽の報告をした場合など
アスベスト調査の結果報告義務に違反した場合は、もちろん罰則対象となります。
施工業者への配慮義務
解体・改修・リフォームなど、住宅を含め建物の工事を業者へ依頼する場合
施工業者に対して下記のような配慮を行うことが義務となります。
■ 解体・改修工事を行う建築物等に石綿(アスベスト)が使われていることが明らかとなった場合には、
石綿(アスベスト)除去等の工事に必要な費用、工期、作業の方法などの発注条件について、
施工業者が法令を遵守して工事ができるよう配慮する必要があります。
※ 建築物等の解体・改修を行う事業者には、法令により、石綿(アスベスト)の含有の有無の
事前調査を行う義務があります。
このため、解体・改修工事を事業者に発注する場合には、石綿(アスベスト)の事前調査費用が
計上されていることを確認してください。
アスベストの事前調査・報告は、自由な方法ではなく、一定の要件を満たす必要があります。
アスベストの有無を適切に調査し、適切な方法で工事を行う工事業者を選んでいかなくてはなりません。
建物の事前調査が適切に行われるよう、アスベストの有無についての情報がある場合は、
その情報を施工業者へ提供しなければなりませんので、図面などの書類関係やメンテナンス実施時の
作業の詳細が分かる書類など、求められた時にきちんと提示できるように
しっかり管理しておきましょう。
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