【木造住宅の寿命】長持ちしない家を持つ日本
こんにちは!
現代では当たり前のように耳にする『リサイクル』『リユース』などという言葉。
実際、リサイクルショップなどに行ってみると、ものすごく古いものや、壊れたものまで売っていたりしますよね!
まだ使えるものを、必要なメンテナンスなどを施し、長く使う。
ものを大切に使うという、日本の素晴らしき『もったいない精神』の表れだと思います。
では、住宅に置き換えてみるとどうでしょうか?
長持ちしない家を持つ日本
実は我が国日本は、先進国中で最も長持ちしない家を持つ国なのです!!
ものづくりに長けている日本が、最も長持ちしない家を持つというのは
何だか矛盾を感じる気もしますが、その実状はどういったものなのでしょうか。
上の表は、日本と欧米の住宅ストック比較表ですが、日本だけが極端に
ストック数の割合が低いのが一目瞭然です。
日本は法隆寺を代表とする、伝統的木造建築文化を持っているのにも関わらず
古き良き住宅は、数多くは残っていません。
長持ちしない理由
木造住宅の寿命は本来、60~100年はもつと言われています。
確かな技術と伝統的文化を持ちながら、住宅が長持ちしないと言われる理由。
なぜなのかー。
要因としては、複数考えられると思います。
①長期住宅の必要性
現代の考え方として、昔のように
『親から子へ、子から孫へ』と、住宅を代々引き継いでいくという概念が
そもそも変化しているところにもあるでしょう。
家族構成の変化や、生活スタイル・環境の変化などにより
子がそれぞれの場所で生活拠点を築いているため
みんなバラバラなので家を引き継ぐ必要性がない。
そういったことから、長期住宅である必要性がないという点も
一つの要因かもしれません。
②災害大国日本
ご存じの通り、日本は地震などの災害大国であり、
古来から災害による倒壊・破壊等に悩まされ続けていました。
1950年に建築基準法が制定され、耐震設計が初めて義務付けられたのもこの年でした。
その後、耐震設計は何度か大きな改正が行われています。
それによって、現在建てられている住宅には、地震に対する何らかの対策が施されています。
地震の対策としては、制震・免震・耐震の3種類がありますが、
そのなかでも耐震性能は、建築基準法で定められている最低限の基準であり、
コストや工期の面からも取り入れやすいため、現在もっとも一般に普及しています。
耐震の特徴としては、地震の揺れが建物に直接伝わるので、揺れが軽減されたりなどは無く、
建物自体に損傷が発生してしまいます。
繰り返しの揺れが発生すると建物が倒壊する可能性もあるため、本震で耐えても余震で倒壊してしまう・・・
なんて可能性もあるわけです。
③メンテナンス意識の低下
要因として、これはかなり大きいのではないかと思いますが
住宅に対するメンテナンス意識の低下が挙げられます。
欧米では、自分の住む家は自分で手を加えて、適時修繕していくイメージがありますよね。
映画などでも、DIYで休日に主が屋根を張り替えていたり、塗装をしていたり・・・なんてシーンが
よくありますね。
時期が来たら手を加えてメンテナンスを施すという考えが根付いているのでしょう。
日本でも昔は、お抱え大工なんて呼ばれる人がいて、定期的に家を視てくれたり、修繕してくれたり・・・
住宅だけに関わらず、生活におけるあらゆることにおいて、専属みたいな方が居たイメージですが
現代では、屋根材・外壁材など、あらゆるものがメンテナンスフリー化していく中で
『何もしなくて大丈夫』という考え方になってしまっている方が多いのも事実だと思います。
先に記した、『木造家屋の寿命は60年~100年』というのは
適切な時期に、必要なメンテナンスをしっかり行い、住宅の維持管理をしっかり行ったうえでの話なのです。
いかがでしたでしょうか。
住宅って、決して安い買い物ではなかったはずです。
むしろ、一生分の買い物であり、最大の財産であるはずです。
みなさんの最大の財産であるご自宅が、短命であることほど
わたし達にとって悲しいことはありません。
適切な時期に適切なメンテナンスを。
エミホームはそのお手伝いをすべく、皆様によりそうホームドクターとして
お力添えが出来たらと思っています!
工事のご依頼はもちろん、点検やご相談など
いつでもお気軽にお申し付けくださいね☆
前の記事へ
« 【棟板金の劣化】来たる梅雨に向けて今からチェックしよう!次の記事へ
目立たないけど実は重要!外壁にある【水切り】の役割とは? »